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太陽光パネルの経年劣化:兆候の早期発見と正確な診断方法
太陽光発電システムは一般的に長寿命と言われていますが、時間の経過とともに様々な劣化が進行します。パネルの劣化を早期に発見し適切に対処することで、システムの寿命を延ばし、発電効率の低下を最小限に抑えることができます。本記事では、太陽光パネルの経年劣化の兆候を見分ける方法と、正確な診断技術について詳しく解説します。 目に見える劣化サイン パネル表面の変色と劣化 太陽光パネルの最も分かりやすい劣化サインは、表面の変化です。経年劣化したパネルでは、以下のような視覚的変化が現れます。 黄変現象(黄色化) :太陽光パネルのEVA(エチレン酢酸ビニル)という封止材が紫外線により徐々に黄色く変色します。この黄変は光の透過率を低下させ、発電効率の低下につながります。特に10年以上経過したパネルで顕著に見られる現象です。黄変の程度によっては、5〜15%の出力低下を招くことがあります。 白濁現象(スネイルトレイル) :パネル表面にカタツムリの這った跡のような白い筋が見られる現象です。セル内の微細なクラック(亀裂)から水分が侵入し、銀電極と反応することで生じます。このパ
2025年7月29日読了時間: 7分


太陽光発電システムを守る!パワーコンディショナーの熱対策完全ガイド
はじめに:なぜパワコンの熱対策が重要なのか 太陽光発電システムの心臓部であるパワーコンディショナー(以下、パワコン)。このパワコンの性能が発電効率を大きく左右することをご存知でしょうか。特に夏場の高温時には、熱によるパワコンの出力制限や故障リスクが高まり、せっかくの太陽光発電の効率が低下してしまいます。実際、適切な熱対策を行わないと、最大で15%もの発電効率低下を招くケースもあります。 長期的な視点では、熱ストレスはパワコンの寿命を確実に縮めます。パワコンは太陽光発電システムの中で最も高価な部品の一つであり、通常10〜15年程度で交換が必要になりますが、適切な熱対策によってこの寿命を延ばすことができるのです。 今回は、発電効率を維持し、パワコンの寿命を延ばすための実践的な熱対策をご紹介します。 パワコンが熱を持つ仕組みと影響 パワコンは太陽電池から得られる直流電力を交流電力に変換する際に熱を発生させます。この変換効率は一般的に94〜98%程度で、残りの2〜6%が熱として放出されるのです。一見少ない割合に思えますが、例えば5.5kWのシステムでは、
2025年7月29日読了時間: 6分


雷被害から太陽光設備を守る!SPD(避雷器)の役割とよくある不具合
1. なぜ雷が太陽光設備にとって危険なのか? 太陽光発電所は屋外に設置されており、広範囲にわたって金属の機器(パネル・架台・PCSなど)が配置されています。 このため、落雷やその近くで発生した雷サージ(過電圧)の影響を非常に受けやすい構造です。 特に夏場(7〜9月)には雷の発生件数が急増します。雷サージが直撃しなくても、数百メートル離れた落雷で、PCSが破損した事例も少なくありません。 2. SPD(サージプロテクタ)とは?避雷器との違い SPD(Surge Protective Device)は、雷サージなどの異常な電圧をアースへ逃がす装置です。「避雷器」と呼ばれることもありますが、厳密には次のような違いがあります。 用語 意味 特徴 SPD サージ保護装置 雷サージや開閉サージをアースに逃がす 避雷器 高電圧から設備を守る装置の総称 高圧送電線や変電所向けが主流 発電所では、低圧〜高圧回路のDC側・AC側・通信回線側にSPDを設置することが推奨されています。 3. SPDが劣化・故障すると起きるトラブル SPDは消耗品であり、落雷が多い地域で
2025年7月7日読了時間: 3分


PCSが止まる原因はこれだ!太陽光発電における過電圧異常の原因と対策【直流・交流・整定値まで解説】
はじめに 太陽光発電所でよく発生するPCS(パワーコンディショナ)の「過電圧異常」。PCSが停止すると、当然ながら売電はできなくなり、大きな損失につながります。 この過電圧異常には、「直流側(DC)」と「交流側(AC)」の2つの原因があります。また、PCSにはあらかじめ過電圧を検出するための整定値が設定されており、これを超えると自動的に停止する仕組みになっています。 この記事では、過電圧異常が発生する具体的な原因と、それを防ぐための実務的な対策を、解説します。 1. PCS(パワーコンディショナ)の基本 PCSは、太陽光パネルが発電した直流の電気を交流に変換して、電力会社の系統に送る装置です。PCSは以下のような保護機能も持ちます。 過電圧保護(DC/AC両方) 過電流保護 絶縁監視(漏れ電流監視) 連系リレーによる系統保護 このうち「過電圧保護」が働くと、PCSは安全のため自動停止します。 2. 直流側(DC)の過電圧異常と原因 2-1. 開放電圧(Voc)の上昇 太陽光パネルは温度が低くなるほど、開放電圧(Voc)が上昇します。特に冬の朝、発
2025年5月8日読了時間: 4分


パワコンが熱い?太陽光発電の“温度異常”による不具合と正しい対処法
太陽光発電の心臓ともいえる「パワーコンディショナー(パワコン)」。 夏になると、このパワコンが異常停止したり、発電量がガクッと落ちてしまうケースが急増します。その原因の多くは、“温度異常”です。 今回は、そんな温度異常が起きる仕組みや兆候、そして防ぐための対策を詳しくご紹介します。 【1. パワコンの温度異常とは?】 パワコンは発電時に発生する熱を内部ファンや放熱フィンで逃がしながら動作しています。しかし、外気温の上昇や通気不足などが原因で安全限界温度を超えると、自動的に出力を抑えたり、運転を停止してしまいます。これが「温度異常」です。 【2. よくある症状と兆候】 エラーコードや温度警告の表示 発電量が急激に低下 パワコン表面が異常に熱い 発電が止まり、一定時間後に自動復帰(を繰り返す) 【3. 温度異常の原因】 ● 設置環境の影響 密閉された倉庫や物置内 西日が長時間当たる場所 壁にぴったりと設置され風通しがない ● 内部冷却機構の劣化 ファンの動作不良や経年劣化 ヒートシンクへのホコリ付着、虫の侵入 長年使用による部品の劣化(10年以上経過
2025年4月21日読了時間: 3分


太陽光発電が突然止まる?“漏れ電流”が原因かもしれません
はじめに 太陽光発電は「設置すればあとは発電するだけ」と思っていませんか?実際には、経年劣化や天候の影響などにより、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。 その中でも見逃されやすく、発電停止や機器劣化につながるのが**漏れ電流(リーク電流)**です。この記事では、太陽光設備を所有するオーナーに向けて、漏れ電流の基礎知識とリスク、対応策について分かりやすく解説します。 漏れ電流とは? 電気は本来、決められたルート(配線)を通って流れます。しかし、機器の劣化や湿気、ケーブルの損傷などがあると、電気が本来の経路以外の場所に漏れてしまうことがあります。この現象が「漏れ電流(リーク電流)」です。 太陽光設備では、特に以下のような要因で漏れ電流が発生しやすくなります。 パネルやケーブルの経年劣化 配線の施工不良や接触不良 雨水の侵入、湿気、結露 モジュールのPID現象(電位差による劣化) よくあるトラブル事例 雨天時にだけ発電が停止する ケーブルの被覆が破れて地面に接触し、雨水によって電気が漏れてインバーター(パワコン)が安全停止するケース。乾燥する
2025年4月17日読了時間: 3分
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